岩田聡の写真、名言、年表、子孫を紹介

岩田聡

いわたさとる

ジャンル

財界人・経営者

出身

北海道

生年月日

1959年12月6日

没年月日

2015年7月11日

年齢

満55歳没

任天堂の4代目社長、ゲームクリエイター、プログラマ。父は室蘭市長を務めた政治家の岩田弘志。高校時代にアメリカのヒューレット・パッカード社がつくったプログラムできる電卓と出会い、そのおもしろさにのめり込み授業中にゲームをつくり、隣の席の友人に披露していた。そのゲームをヒューレット・パッカードの日本代理店に送ったところ「札幌にとんでもない高校生がいる」となったそう。 大学生になると西武池袋本店にできたパソコン常設コーナーに毎週通いつめ、そこで出会った店員が設立した「HAL研究所」に誘われバイトを始め、プログラムの仕事をするようになる。大学卒業後、そのままHAL研究所に入社。1983年に任天堂から発売された家庭用ゲーム機「ファミリーコンピューター（ファミコン）」に強い衝撃を受け、自ら京都にある任天堂に出向き仕事をくれるよう請願、以後、任天堂のファミコンソフト開発に携わる。『ピンボール』『ゴルフ』など初期の名作ゲームとして名高いソフトのプログラミングを担当した。 33歳でHAL研究所の社長に就任。この時、同社は15億円もの負債を抱えていたが、大ヒットゲーム『星のカービィ』シリーズなどを手がけ6年で借金を完済、経営者としての手腕の高さを発揮した。社長となった岩田は社員との面談を大切にし、半年に一度ひとりひとりから話を聞くようにしていた。 42歳の時、経営手腕を買われて任天堂の4代目社長に就任、社長の血縁でも社員でもない異例の大抜擢は周囲を驚かせた。当時、任天堂はソニーの「プレイステーション2」の大ヒットに押されていた。そこで岩田は「ゲームにそれまで馴染みのない人々を新たに取り込む」ことを基本戦略に掲げ新たなゲーム機の開発に着手、そして2004年（平成16年）、タッチパネル搭載の２画面という画期的携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を発売、日本のみならず世界規模で驚異的ヒットとなった。さらに2006年（平成18年）にはリモコン型コントローラーという斬新な操作機能を持つ家庭用ゲーム機「Wii」を発売、健康管理などこれまでにないアイデアが受けこちらも記録的ヒットとなり、任天堂はゲーム業界におけるトップの地位を奪還した。 岩田は広報活動にも精力的に取り組み、広報動画「ニンテンドーダイレクト」に自ら登場して社の製品を解説したり、「社長が訊く」で自ら開発スタッフにインタビューを行うなどし、名物社長としてファンから愛された。「直接！」のポーズは有名。 スマホゲームの需要の高まりを受け、岩田はDeNAとの資本提携を発表、次なる展開へ踏み出した。しかし2014年（平成26年）頃から体調を崩すようになり、2015年（平成27年）7月11日、社長に在職のまま死去、死因は胆管腫瘍。そのあまりに早すぎる突然の死は世界中のゲームファンに衝撃を与え、SNSには追悼メッセージがあふれた。 数々の伝説を持つ岩田の有名なエピソードにこんなものがある。HAL研究所の社長時代、スーパーファミコンのソフト『MOTHER2』の開発に岩田も参加していたが、開発は難航し危機的状況に陥った。その時岩田はスタッフに対し「このまま今あるものを使って完成させるなら2年かかります。しかし、わたしに1から作らせてくれるのなら半年で完成させます」という大胆な提案をし、事実、そこから1年で完成にこぎつけた。ちなみにこの時に『MOTHER』シリーズの生みの親である糸井重里と知り合い、親交を深めることとなる。また岩田の「電脳部長」という名は糸井によるもの。糸井の影響で本をよく読むようになったそう。 岩田が残した言葉は名言として多くの人々の心を打つ。

岩田聡を共有しよう！

ツイート